前回ご紹介させていただいた「ビッグラン北海道」に加え新聞(北海道新聞)情報も貴重でした。
当時新聞で全道の名湯・秘湯をを紹介するシリーズがありそれを楽しみにしていました。
そして時にはその情報を元に温泉を訪ねたりもしていました。
紙媒体以外の情報として貴重だったのがテレビの温泉に関した番組です。
我が家には温泉関連を録画したVHSテープが200本以上あります。
その中に北海道の秘湯を紹介するものがあり私を温泉の虜にしたのです。
「ビッグラン北海道」では温泉の場所と簡単な概要はわかっても詳細情報を入手できないため私は札幌市内の書店へ出掛けこの「湯けむりの旅北海道」に出会いました。
松田忠徳さんと言えば以前札幌国際大学教授で「温泉教授」と呼ばれていました。
その後医学博士号を取得され、日本を代表する温泉研究者です。
最近は海外の大学教授を務められており東洋医学の観点から温泉を予防医学として活用する研究をされていらっしゃいます。
この本は1987年8月25日に初版発刊ですが、この内容は昭和60年(1985)10月から北海道新聞木曜日付朝刊「木曜ひろば」で「湯けむり」シリーズとして連載されていたものです。
それ後読者から本としての出版を望む多くの声が寄せられ単行本として発刊され、何度となく重版され注目度の高さが窺えます。
この「湯けむりの旅北海道」には道内76ヶ所の温泉が紹介されていて、どれも北海道を代表する名湯・秘湯と言って過言ではありません。
しかし残念ながら、現在多くの湯が休廃業となっており現在入浴する事ができません。
我が家ではこの76湯全てが存在していた時代、その全てを訪ねていますので、我が家備忘録として記録に残していきたいと思います。
紹介する順番は巡った順でなく本で紹介されている順となりますのでご了承願います。
また当時の写真は全て銀塩フィルム時代の物もありネガとして残っていると思われるも一部写真はご紹介できない物もあります。
その場合はネット情報などでのご紹介となりますことを重ねてご了承いただけましたら幸いです。
それでは早速順にご紹介させていただきたいと思います。
第1回目は岩内町にある「朝日温泉」です。
朝日温泉の歴史は古く、開湯は江戸末期の弘化元年(1844)です。
水上勉の小説「飢餓海峡」にも登場する隠れ宿です。
その昔、「駅逓」があった場所で賑わっていました。
記録によれば安政3年(1856)、松浦武四郎がこの地に寄ったとあります。
松浦武四郎が「北海道」と命名して150年、何とも歴史を感じる温泉なのです。
しかし朝日温泉は2010年7月29日、集中豪雨による土砂災害で施設が被害を受け、現在長期休業中となっています。
前段でご説明させていただきましたが、本に掲載されている76ヶ所の温泉紹介で今回の第1回目が休業温泉とは何とも皮肉な形になってしまいました。
それでは在りし日の温泉模様をご紹介させていただきます。
過去に何度も訪ねた我が家お気に入りの温泉ですが最初に訪ねたのは30年前の1988年8月でした。
内風呂もあったのですが、宿の裏手にあった露天風呂写真が残っています。
当時の車は前輪駆動車で、林道から温泉へと下る最後の300m程が急勾配で、帰りはその坂をかろうじて登った記憶があります。
2003年頃に一旦閉鎖されますが2005年に新しい管理人により再開されました。
その時の管理人がこちらのHさんです。
そして2010年春に管理人の方が変わられるとのことで再度お伺いしました。
向かって右側がそれまでの管理人Hさんで、左側が新しい管理人Oさんです。
ちなみに内風呂はこんな感じでした。
そして休業前最後の管理人となったOさんご夫婦を玄関前で記念撮影させていただきました。
1990年5月1日、新しい管理人で再スタートを切った朝日温泉でしたが僅か3ヶ月弱で休業する事態になり誠に残念です。
新しい管理人Oさんご夫妻はとても人当たりが良く優しい方で、今後朝日温泉が末永く続いて欲しいと願っていただけに自然は何とも酷い仕打ちを与えてくれものだと愕然となりました。
北海道の宿がある秘湯を語るとき、ここ朝日温泉は必ずその名前が上がる温泉でした。
今後再開されるかどうかはわかりませんが、我が家にとっても末永く記憶に残る温泉であることに間違いありません。
■「朝日温泉」はこちらです。 ※現在、休業中です。
この記事へのコメント
こかぐち
温泉マン
朝日温泉購入構想があったとは凄いですね。
秘湯感一杯ですが再開はかなり厳しいようですね。
今後もお時間がございましたら当ブログへの訪問と気になる記事へのコメントをいただけましたら幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
智之
旭温泉私も2度ほど入りました。
大きな発電機が動いてる宿でテレビも映らなくて都会から隔絶された静けさがとっても良かったです。