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zoom RSS イノベーションの本質

<<   作成日時 : 2018/06/06 05:29   >>

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「どうしたら地域を元気にできるか?」
「どうしたら地元民が乗らない鉄路を存続できるのか?」
どうしたら利用客が激しく落ち込んだ温泉を再生できるか?」
これらは北海道の多くの地方で抱える現実問題です。


私も微力ながら自分の生まれ故郷活性化のお手伝いをさせていただいていますが、自分一人の力では限界があり私自身の経験値も少ないため、全国各地の成功事例を参考にさせていただいています。


最近年齢的なものもあり記憶力が低下していますので備忘録としてここに書かせていただこうと思います。



私は「温泉と鉄道」が大好きですので、その分野での先駆者の方々の成功事例を参考にさせていただきたいと思います。


先ず温泉分野での参考事例は「黒川温泉」です。
http://www.kurokawaonsen.or.jp/


黒川温泉は熊本県内陸部山間にある鄙びた温泉地です。

昭和30年代、温泉宿経営は困窮を極め銀行借入が困難なほどでした。

そのため組合を設立した方が借入に有利ではとの考えで昭和36年、「黒川温泉観光旅館協同組合」が設立となりました。


1964年(S39)東京オリンピック開催や九州横断道(やまなみハイウェイ)開通による特需で温泉地は大いに賑わいをみせたのですが、その後客足は遠のき再び温泉宿は経営難に陥りました。


この辺の事については、OBT人財マガジンVol33 この人に聞く「黒川温泉観光旅館協同組合 代表理事 後藤 健吾さん、地域を再生させた、「本物」にこだわる改革とは(前編) 」をご参照願います。
http://www.obt-a.net/web_jinzai_magazine/person/2007/10/post-31.html


この記事で私が一番心打たれたのは次の言葉です。

「地域全体が変わらなければ、本当の競争力は生まれない。」



地域が元気になるためには地域全体が変わらないといけないことを指摘しています。


この記事の中でその改革の旗手である新明館社長「後藤哲也」さんのお名前とこちらの「本」が登場します。

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この本には黒川温泉再生術の手法がこと細かく書かれています。

10年前、私も現地を訪ねその実態を体験させていただきました。

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そして先程のOBT人財マガジン後編のVol34にも後藤哲也さんの事が登場します。
http://www.obt-a.net/web_jinzai_magazine/person/2007/11/post-32.html


この後編記事で一橋大学大学院教授の野中郁次郎さんが書かれた『イノベーションの本質』(日経BP社)という著書の中で黒川温泉を取り上げていることが紹介されています。


とても興味があったのですぐに読みたくなりました。

近くの大型書店HPで在庫確認すると残念ながらありません。

ということで地元石狩市民図書館で検索してみると・・・
これも蔵書されていません。


さらに道内図書館蔵書検索すると札幌中央図書館で蔵書ヒット!

早速お出掛けして閲覧してきました。


この本には黒川温泉以外の事例も書かれていますが、今回私は黒川温泉の部分だけを読ませていただきました。


気になった部分をメモ書きしてきました。


1.一番のキーマンは新明館社長「後藤哲也」さん

2.後藤哲也さんに最初に教えを乞いに行ったのは「いこい旅館」娘婿の小笠原和男さん
  ※娘婿という事もあり温泉地における過去のしがらみに拘りがなかった。若手先導の仕掛け人

3.「活路開拓ビジョン事業」
  ※外部の識者や専門家を招いて黒川の将来ビジョンについて徹底的に討議を重ねた。

4.「サークル的感覚」→「運命共同体」への感覚
  ※「黒川温泉一旅館」の意識誕生へ 全体像を大切に!

5.怖いのは自分の力がついてくると一人でやっていけると考え始めることです。

6.(小笠原和男氏曰く)私が一番学んだのは、」一人の力がいかに小さいかということです。黒川は「オレがやった」「ワタシがした」ではなくみんなでつくった。思いを共有し情報を与え合い一緒に伸びていくことをやめたらどうなるのかという点です。

7.後藤哲也さんに「後継者は?」と尋ねると「それは黒川のみなさんです」と返ってきた。

8.「もう一度原点に戻る」
  ※原点を確認しつつ継承させていく。

9.静かなリーダーが本質を見抜く深い暗黙知を有している。

10.その静かなリーダーが絶えず「全体と個」のバランスをモニタリングしている。

11.そのサポートを得て、自律分散的リーダーが個として輝くと同時に全体も輝くよう自分の中で矛盾を綜合する。

12.静かなリーダーが「知」を与えれば与えるほど壁が取り払われ「知」が共有される開放型組織がつくられていく。

13.「謙虚さ」・・・
   成長すればするほど恐れを知り、危機感を抱いて「全体と個」のバランスをとろうとする。

14.自分という「芯」がしっかりしていて終始全体を見ながら動いていれば無理に寄せようとしなくてもみんなが寄ってきて自然とハーモニーが生まれる。

15.黒川の景観を撮影した写真集の中のとある雑木林の写真説明に「とるにたらない何げな風景が黒川温泉の大きな魅力」とある。
  その傍らに「the non-intentional landscape」の英文訳がある。

16.「ナレッジ(知識)」とは、抱え込むのではなく与えれば与えるほど膨らんでいく「知の共有」です。




そして前述の改革の旗手の一人である「小笠原和男」さんが言われています。

「閾値(いきち)」

閾値とはそこに達しないと次のフレーズへは移れない境目の値、すなわち臨界点です。

水はいかに熱しても99.9度では沸騰せず100度になってなじめて沸点に達します。

つまり取り組んでいる部分に於いて最高点に達するまで努力すれば自ずと次のステップが現れるということです。





本当に勉強になります。

単に理論を述べるだけではなく、実際に行動しそれを世間に範を示したことはとても偉大な事です。



本を読み続けていると、黒川温泉の取組がある鉄道会社の理念に似ている事に気付きました。

その鉄道会社とはこちらです。
http://www.isumirail.co.jp/

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やはり物事をしっかりと成功させた方には共通した不動の理念が存在していることを確信しました。


前述した16項目で「後藤哲也」さんに当たる部分を「鳥塚亮」さんに、そして「小笠原和男」さんの部分を「掛須保之」さんを団長とする「いすみ鉄道応援団」に置き換えると実にすっぽりと嵌ってしまう感じがします。


私も現地を訪ね鳥塚亮さんから直接お話しをお聞きする事ができました。

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ローカル線活性化のヒントを伝授いただくため、いすみ鉄道を訪れる個人、団体は少なくありません。

そんな対応を快くお引き受けいただき、しかもそのノウハウ(ナレッジ)を惜しみなく提供いただく鳥塚さんのご対応に感動です。


そして来訪者に丁重なお見送りをしていただくことも有名です。

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そして、いすみ鉄道を一躍全国区にしたキャッチコピーはこちらです。

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前述した15番目の言葉に共通している田舎を表現する名文です。



鳥塚亮さんのローカル線に関する取組、理念についてはこちらをご参照願います。




※鳥塚亮さんは9年前民間公募により、いすみ鉄道社長に就任されましたが、今月任期満了によりご退任されます。今後は全国のローカル線活性化やそれに伴う町づくりに関するサポートをされる予定です。
ローカル線に限らず町に元気を呼び戻すノウハウを沢山お持ちですので、講演などを依頼されてみてはいかがでしょうか。
きっと目から鱗のお話を聞きことができます。

https://mainichi.jp/articles/20180530/ddl/k12/020/020000c




理念が理解できればあとは実践あるのみです。



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